'17 黒門亭クイズ王 真の決着の時





(前回の内容はこちら

 決勝の○×クイズ、最後の二人に残る。

 最後の問題は『現在、落語協会に十代の噺家はいない。○か×か』)



初志貫徹、僕は ×

一方、相手のキャップ男は動いて ○ へ。



司会の柳家小ゑん師匠がマイクを手にする。


「それでは発表します。

 正解は……」



会場の誰もが固唾を飲んで耳を傾ける。

○か、×か。

連覇か、新チャンピオンの誕生か。



目を閉じた僕は、

当日、謝楽祭の午前中の出来事を思い出した。







〜〜〜〜〜〜


謝楽祭開始時間の10時よりも早く到着した僕は、

落語会の当日券を求めて行列に並んでいた。


落語会の第一部には大好きな隅田川馬石師匠が出演する。

昨年、黒門亭クイズ王で優勝し、

席亭権を行使して開いた落語会『マッシュ寄席』にも出ていただいた師匠である。

大好きな馬石師匠の落語を聞いて士気を高め、

午後のクイズに臨もうという目論見もあった。


行列に並び、当日券の販売開始までまだかまだかと待っているところで、

ふと、歩道を歩く浴衣がけの男が目に付いた。

男は、背が高く、メガネをかけ、白い日傘を差していた。



(あれ……?

 今の人……

 もしかして……











タツオさんじゃね????)





サンキュータツオさん。

漫才・米粒写経のツッコミ。

僕の好きなラジオ番組『東京ポッド許可局』のレギュラーの一人だ。


落語好きのタツオさんが

2014年に始めた落語会『渋谷らくご』をきっかけに

僕も落語を好きになった。


いわば、落語の素晴らしさを僕に教えてくれた恩人のような存在。



すぐさま後を追いかけたかったが、

落語会のチケットを買わないわけにはいかない。

ジリジリした思いをこらえて、ようやく時間になり、

チケットを手にしてから

会場内でタツオさんを探した。


意外にもすぐに見つけることができ、

尾行しながら声をかけるタイミングを図った。


「あのう、、タツオさん、サインいただけますか?」


思い切って切り出すと、快く応えてくれた。

今度の東京ポッド許可局のイベント行きます、と伝えると

何て書きますか? と聞かれたので

”マッシュ”ってアカウント使ってます、と答えた。



「はい」







『マッシュ局員』と書いてくれたタツオさん。

東京ポッド許可局のリスナーとしてはうれしい限り。


さらには


「あのう、、握手もいいですか?」


と、ここぞとばかりにお願いすると、

返ってきた一言がこちら。



































「……わがまま」








わがまま。

いや、確かにわがままだけれども。

まさかそう返してくるとは予想だにしていなかったので

あっけに取られてしまった。

さすが一癖も二癖もあるタツオさんらしい返し。


そう言いながらも握手をしてくれ、

タツオさんはさっそうと去って行った。


わがまま、か。









〜〜〜〜〜〜



ハッと意識が戻った。


そうだ、今は黒門亭クイズ王、決勝の舞台。

こんなことを思い出している場合じゃない。



と言うより、本編とはまっっっったく関係ない回想シーンを

ぶっこんでいる場合じゃない。



「どうでもいいから早く結果を教えろよ」

と、そろそろブーイングが起きそうなので。


では。

改めておさらいすると。


僕は ×

相手は 


ついに真の、真の決着の時。



「正解は……































マルです!!!!!!!」





















ぐにゃ〜〜








ぐにゃ〜、再び。

ぐにゃ〜な話、略して『ぐにゃバナ パート2』である。



先ほどはミラクルな判定覆りを見せたが、

今回はそれもなく。


決着。

敗北。

黒門亭クイズ、連覇ならず。

嗚呼。


「もう一度、マッシュ寄席を」

と期待してくれた方々に申し訳ない気持ちでいっぱいになった。




(マッシュ寄席の席亭として、

優勝を取らないといけないところだったのに、

ごめんなさい。


自分の気持ちが

最後は勝てるだろうと思ってたんですけど

取り返しのつかないことをしてしまって……)



金メダル確実と言われたリオデジャネイロ五輪で

まさかの銀メダルに終わった吉田沙保里選手の気持ちが

痛いぐらいわかる。

勝って当然と国民全員から期待された時のプレッシャー。

わかるよ、吉田。



舞台上では優勝インタビューが行われた。

次に準優勝のインタビューもあったが、

悔しさで、気の利いた面白いことも言えず。


ああ、終わったんだなと。


僕は肩を落として舞台を降りた。










カラスかぁで夜が明けて。


翌日になるとすっかり敗戦のショックから立ち直っていた。

だって、よく考えると準優勝でもすごい。


2016年 黒門亭クイズ王 優勝
2017年 黒門亭クイズ王 準優勝



これを履歴書に書いたら、
(有)東京かわら版なら即採用されそうな経歴である。

※東京かわら版とは日本で唯一の演芸専門誌



実は、今年はまず勝てないと思っていた。

落語の知識はそれほどでもないし、

ましてや落語の知識があったってなくたって

関係ない、誰も知らないような問題が出るクイズである。


月に叢雲、花に風。

そんなに奇跡は続かない。


当日までは

「今年も必勝、連覇します!」

と息巻いてビッグマウスを叩いておいて、

一問目で外れて

「あの強気はなんだったのか」

とツッコミが入る展開を予測していた。


ところが、そんな思いに反して

今年もあれよあれよと最後の二人にまで残ってしまい、

舞台上で心臓バクバクだった。


最後はきっと欲が出たんだと思う。

優勝して、また自分が落語会を開いてやろうという欲が。

利己主義。

わがまま。



相手は正解を知っていたというより、

僕が×だったので、あえて○に動いたのだろう。


無欲で謙虚な姿勢に、勝利の女神が微笑んだのだ。


また来年、挑戦しよう。


チャンピオンの座は失ったが、再び帰ってくるよ。

忘れ物を取りにね。



















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    '17 黒門亭クイズ王、決着の時



    (前回の記事はこちら

    決勝の○×クイズ、あっという間に残り2人になり、いよいよ最終問題。)


    決勝問題の相手。

    最後の敵。

    それは、なななな何と……!!











    舞台下で絡んできた

    酔っ払いじじい!!!!



    ※第1話参照























    ……だったら面白かったのになぁ。



    そこまで物事はうまく働かなかった。

    時に事実は案外平凡。

    もー、勝ち上がってこいよじじい。

    チャンピオン、がっかりだよ。



    相手は見知らぬ男だった。

    地味な服装に、キャップを目深にかぶっている。

    年の頃なら四十そこそこだろうか。

    大人しそうな雰囲気が何やら不気味である。


    そうこうするうちに

    運命の最終問題が読み上げられる。


    第7問。





    「現在、落語協会には十代の噺家はいない。○か×か」





    この問題を聞いたファーストインスピレーションは、


    (十代、確かいるんじゃないかなぁ……)



    難問。

    最後にマジなヤツきやがった。

    真の落語マニアならわかりそうな、絶妙な問題。


    うん。

    けど、確かいたはず。十代の噺家。



    ならば答えは×だ。


    キャップ男も×から動かない。


    決着は次の問題に持ち越しかーーー


    誰もがそう思った刹那。

    キャップ男はゆっくりと○へ動いた。


    おお〜

    ざわつく観客。


    (え? いいの? 勝っちゃうよ? ホントに連覇しちゃうよ?)


    ファイナルアンサー。



    キャップ男は○


    僕(チャンピオン)は×


    いざ、勝負。




    「それでは発表します。

     正解は……


























    (つづく)





    0

      '17 黒門亭クイズ王のゆくえ




      前回の記事はこちら

      (黒門亭クイズ王決勝、問題は

       「入船亭扇遊師匠の奥様は、元芸者である。○か×か」)



      「私…… この問題わかりますっ」


      背後から声がした。

      振り返ると、声の主は会場でばったりお会いしたMさんだった。

      聞くところによると、Mさんの知り合いの同級生が扇遊師匠の奥さんだというのだ。

      奥さんは元CAさんなのだとか。


      何この偶然。

      何この奇跡。


      たとえ一問でも確実に正解を知っているのは大きい。

      去年に引き続き、優勝への追い風だ。


      先ほど引いた落語みくじを思い出す。





      『神様からのお助けがあるでしょう』


      これかッ……!


      神ッ……!


      神様のお助けッ……!!


      ぞろぞろっ……!!



      元芸者ではないのだから、迷わず×へ。



      正解は……

























      えっ














      ぐにゃあ〜〜






      敗退ッ……!



      圧倒的敗退ッ……!


      絶対正解だと思った問題でまさか敗退するとは。


      涙を流しながら

      甲子園よろしく湯島天神の砂を持ち帰ろうとしていたその時、


      司会の小ゑん師匠の説明に、何やらざわつく舞台上と観客。


      「はい、というわけで、扇遊師匠の奥様は元CAさんでした〜」




      んん?


      つーことは、×が正解じゃね?


      誰かが指摘し、判定が覆った。


      「ごめんごめん、正解は……」





      ×





      起死回生ッ


      地獄の淵からの生還ッ


      不死鳥のごとく蘇ったマッシュッ











      (小ゑん、ちゃんとやれコノヤロウ!!!)




      ……と罵声を浴びせたい気持ちをぐっとこらえて、次へ。



      第5問。



      「林家はな平が屋台で売っている からあげ はブラジル産である。○か×か」




      この問題を耳にした参加者及び観客のみなさんの心の声……















      (知らねえよっ!!!!!)











      しかし、僕はこういう問題を待っていた。

      誰も正解を知らない問題。

      半か丁か。

      ここが勝負師の見せ所。

      問題を聞いた瞬間、少ない方へ行こうと決めた。


      残るは16名ほど。

      ざっと2対1ぐらいに割れた。


      少ない方は×だ。



      正解は……













      ×






      これで一気に残り6名。

      ここで一緒に舞台に上がっていた知り合い数人は皆敗退。

      客席に周り、僕の応援をしてくれている。

      皆のためにも勝たねばならぬ。

      もう一度マッシュ寄席を開くのだと気合いを入れ直す。






      「お兄さーーーーーーーん


       頑張ってぇぇーーーーーーーーーー」






      客席から女性の声がした。

      声のする方を見ると知り合いではなかった。

      が、僕へ向けて手を振ってくれている。


      しかし、どこかで見たような、あの二人。




      あっ


      つい先ほど、白鳥師匠のタロット占いに並んでいた時のこと。

      とっくに整理番号を受け取り、

      時間に合わせて戻ってきて順番待ちをしていると、

      女性2人組が後ろに立ち、ごにょごにょ喋っていた。


      どうやら整理番号が配布されたこと知らない様子だったので

      かくかくしかじかと説明して差し上げた。



      あ、そうなんですかぁ

      ざんねんー

      じゃあ仕方ないねー

      タロット占い、当たってたか後で教えくださいね〜

      あははー


      などとやり取りをしたお姉さん方だ。


      年の頃なら二十三、四。

      いや、化粧が濃かったから、三十でこぼこ。

      待てよ、帽子をとったら四十二、三。

      意外やびっくり六十手前……



      と言うのは冗談で、おそらくアラフォーぐらいのお姉さん方。

      まさかここで黄色い声援を浴びることになるとは。



      ありがとう、ハニーたち。

      俺、優勝します!







      勢いに乗って

      第6問。



      「古今亭志ん橋師匠は、40年前からあの髪型(坊主)である。○か×か」





      再びみなさんの心の声……!!















      (知らねえよっ!!!!)






      ここは冷静に考えてみた。

      志ん橋師匠は多分70歳ぐらい。

      となると、30代から坊主頭だったかどうか。

      現在でも若くして坊主頭の真打も何名かいる。

      じゃあ○でも不思議じゃないな。



      すると×の方が多いではないか。

      ここも勝負、少ない方だ。

      へ。


      正解は……




































      沸く会場。

      テンションが上がるお姉さん方。

      拳を握りガッツポーズの僕。


      ついに。


      ついに今年もあと2人まできた。

      最後の問題で正解すれば優勝。

      前人未到の黒門亭クイズ王連覇。




      決勝の相手は、、っと






      お、お前は……!!






      まさか、

      まさか、決勝の相手があの男とは……!!!








      to be continued.......



      (次回、涙の最終回。『'17 黒門亭クイズ王 決着の時』 公開時期未定)








      0

        防衛なるか?! 黒門亭クイズ王座 の巻

         


        時は平成29年9月3日。

        東京は湯島天満宮、境内。

        ついにおとずれた、落語王を決める世紀の一戦。

        その名も『黒門亭クイズ王決定戦』


        優勝賞品は落語会を開く席亭権。

        前年度のチャンピオンのこの僕が、挑戦者を迎え撃つ。


        謝楽祭も佳境に差し掛かった午後三時。

        予選のペーパーテストを通過した猛者達が

        謝楽祭メインステージ下へと集う。

        僕も当然ながらペーパーテストをクリアした。

        まるで赤子の手をひねるように。

        ディフェンディング・チャンピオンが予選敗退するわけにはいかないのだ。



        「クイズ、何? ここでいいの? ここ?」


        ベロベロに酔ったおっさんが絡んでくる。


        「いや〜、強いお酒売ってるからさ〜、

         いっぱい飲んじゃったよぉ。

         1問目でダメだなこりゃ〜、ははは〜」



        ご機嫌なじいさんである。

        こちとりゃ飲みたい酒も絶ってこの一戦にかけているのだ。

        (一杯だけ飲んだけど)

        このじじいにだけは負けられない。

        このじじいにだけは絶対に負けられない戦いがそこにはある。


        しかし、こういうのが意外と強いかもしれない。

        酔拳よろしく無類の勝負強さを発揮する可能性もある。

        油断大敵。

        じじいを軽くいなした。



        今年は例年以上に決勝進出者が多いようで、

        1問目は舞台下で行われることとなった。

        静かに運命の決勝戦の幕が切って落とされた。



        第1問。

        「コワモテで有名な噺家、三代目橘家文蔵は、前科がある。○か×か」




        いっ








        いきなりぶっこんできやがった……!!





        落語ファンにはおなじみの、泣く子も黙る文蔵師匠。

        今日も『立ち呑み屋 文蔵』の屋台を切り盛りしている姿を目撃したが、


        はっきり言ってヤ○ザにしか見えない。

        どっからどう見ても○クザなのだ。

        間違いなくヤク○の親分。



        (でもこれ、前科持ちだったら会場ドン引きでは……?)


        冷静に×を選ぶ。


        正解は……





        ×






        ひとまず第1問クリア。

        高校野球の名門校でも、甲子園の初戦が一番大事と言われる。

        足元をすくわれがちだ。

        その初戦を取った。


        第1問はさすがに大勢が×を選んでいたが、

        逆に言えば、もし○が正解なら一気にチャンピオンへ近くところだった。

        ○を選んだ勝負師達への尊敬の念を忘れないだろう。



        ここからが本番。

        正解者が全員舞台へ上がり、


        第2問。


        「今年は、五代目柳家小さん の没後15年目である。○か×」





        ううっ


        結構真面目な落語マニアック問題。

        これは想定外だった。

        まだ落語を聴き始めて3年ほどの僕にとっては超の付く激ムズ問題。

        小さんはおろか、志ん朝、談志の高座だって知らないのだ。

        舞台上のライバルたちは熟練のじじいが多数を占めている。


        しかし、この問題は○×割れた。


        (没後15年なら記念の落語会とかありそうだけど、聞いたことないよなぁ)

        誰かのささやきが聞こえてきた。


        じゃあ逆に行ってやろうじゃないの。

        僕はへ。



        正解は……
























        辛くも正解。


        去年とは異なる出題の傾向だ。

        去年は『市馬会長の行ってる床屋の代金は2600円である。○か×か』とかだったのに。


        誰も知らない問題の方が落語キャリアの浅い僕にとっては有難い。

        なぜならその方が知識での差が生じることなく、五分に戦えるから。


        動揺が隠せないまま、

        第3問。


        「今年の圓朝忌、奉納落語をつとめたのは三遊亭円丈である。○か×か」



        また真面目かっ


        (これは確か円丈師匠だったかなぁ……)

        と悩んでいると、皆一斉に○へ向かって行った。

        なんと全員が○を選択。


        ここで×に飛び込んで、もし正解すれば即優勝。

        そんなごっつぁんゴールの誘惑に負けず、僕もへ。


        正解は……













        「みなさんすごいですね〜」

        司会の小ゑん師匠が感嘆の声を上げる。

        レベル高え。

        ディフェンディングチャンピオン、萎縮気味の中、

        第4問。



        「入船亭扇遊師匠の奥様は、元芸者である。○か×か」



        くっ……

        わかんねぇ

        どっちだ


        ついにここまでかーーー


        万事休すと天を仰いだその時、救いの手が差し伸べられた。


        なんとこの難問の正解を知る人物が登場することになるという


        ここからが面白くなるところではございますが、


        なんとなんとぉーーーーー









        お 時 間 が いっぱいいっぱい








        この続きはまたいつの日か申し上げることといたしまして

        本日のところは、


        『防衛なるか?! 黒門亭クイズ王座』の序 でお開き。


        ご静聴、誠にありがとうございました。


        (続きは近日公開予定。……たぶん)





        0

          2017年、黒門亭クイズ王への決意




          来たる2017年9月3日、日曜日。

          落語協会のお祭り、謝楽祭が今年も湯島天神でおこなわれる。

          その謝楽祭のイベントのひとつ、黒門亭クイズ王。

          前年度のチャンピオンは何を隠そう、このわたくしである。(親指で自分の顔を指しながら)


          ♩やがて リングと 拍手の渦が

           一人の男を 飲み込んでいった

          (ゆぁきんぉきんす)



          今年の意気込みは去年の比ではない。

          何しろ史上初の連覇がかかる大事な一戦だ。


          ふと瞳を閉じると、

          去年の決勝戦の記憶が昨日のことのように蘇ってくる。


          見知らぬおっさんとのガチンコタイマン勝負。

          の雨が降る死闘を制したのは僕だった。


          (実際はただの○×クイズで、心優しいおっさんが、「好きな方でいいよ」と大人の対応で言ってくれたので、

           ○と×、立ち位置を入れ替わった方が盛り上がるかなーと思い、

           ×の方に立っていた僕があえて○に変更した結果、まさかの優勝)




          今年も力の差を見せつけ、連覇を果たし、

          優勝賞品である落語会の席亭権を行使し、

          第2回マッシュ寄席を開くのだ。


          もしも本当に優勝したら、

          昨年のマッシュ寄席に来てくれた方々はきっと喜んでくれる。

          半分冗談だろうが、

          「またやってください」

          「第2回マッシュ寄席期待してます」

          と、多くの方に声をかけてもらった。


          前回お誘いしたが都合が悪くて来れなかった方も、またお誘いしよう。

          落語関係の知り合いも多少増えたので、新たにお誘いしたい方もいる。

          期待はふくらむ。


          だが、ふと思った。


          去年の会場、落語協会の2Fでやるなら、多くても40名が限界。

          お誘いする人数には当然限りがある。


          さらには、僕の知りあいでないその他大勢の落語ファンの方々は

          どう思うだろうか。


          (なんだよ、また同じ奴が優勝したのかよ)

          (俺も好きな噺家呼んで落語会開きてーよ)

          (何これやらせ? ずるくない?)


          などなど。


          僕がもし外から見て、同じ人が2年連続で優勝したら、おもしろく思わない。


          また、自分の好きな噺家を呼んで、好きに知り合いに声をかけて落語会を開くという、
          落語ファンにとって夢のような体験を他の方にも味わってほしい思いもある。

          落語会を開いた思い出は、どんなお宝グッズよりも価値がある。


          落語はみんなのものだ。

          独り占めするのはよろしくない。


          そうだ。

          一度優勝した者はもう参加すべきではないかもしれない。


          ♩わずか ばかりの 意識の中で

           君は 何を 考えたのか

          (ゆぁきんぉきんす)



          しばし悩んだ結果、、、




































          やっぱり参加しまーーーーーーーーす




















          えー、

          だってさ、だってさ、

          別にズルするわけじゃないしさ。


          参加費払ってちゃんと戦って

          勝っちゃったら仕方ないじゃん。

          勝負は時の運だもん。

          悔しかったら優勝してみろってんだ。

          バーカバーカ!





          ……と、いうわけで、いくなる葛藤を乗り越えて

          今年も参加することに決めました。


          もしも、万が一、本当に連覇を達成してしまったら。

          第2回マッシュ寄席は開催します。


          が、

          その時は、来年は本当に辞退しようと思います。

          三連覇はやりすぎです。



          だから、その代わり今年は勝ちたい。

          いや、必ず勝つ。


          エア・チャンピオンベルトを巻いて

          正々堂々と戦うことをここに誓います。


          私たちは落語を愛しています。


          平成29年8月28日

          落語ファン代表 マッシュ










          0

            タワレコ亭、サイン会での一件




            7月11日に行われたタワーレコード渋谷店での『タワレコ亭』

            講談師、神田松之丞(まつのじょう)さんの初CD発売を記念したイベントである。

            前売りチケットは当然のように完売。


            ここのところ、メディアへの露出が増えたものの、まだまだ世間一般での認知度は高くはない。

            けれど、演芸ファンなら知らない人はまずいない。

            今、飛ぶ鳥を落とす勢いの松之丞という講談師を。


            僕は2015年の渋谷らくごでその高座を目の当たりにして一発でハマってしまったクチだ。

            『ルパン三世カリオストロの城』のクラリス並みに心を持っていかれた。

            以来、定期的に松之丞さんの会に足を運ぶようになり、今日に至る。


            そんな中、待望の初CDリリース。

            CD発売を記念しての寄席、タワレコ亭。おまけにサイン会ありでゲストは売れっ子漫才師ナイツ。



            「松之丞を追え! 地の果てまで追うんだ!」と銭形のとっつぁんも脳裏をよぎった。

            これは行かない手はない。

            すぐさま前売りチケットを購入し、まだかまだかと心待ちにしていた会だった。


            タワレコ渋谷店の地下1Fのイベントスペースは超満員。

            19時、定刻通りに会は始まった。


            まずは松之丞さんの新作講談『桑原さん』

            続けてゲストのナイツの漫才

            仲入りを挟んで

            松之丞&ナイツのトーク

            そして最後に松之丞さんの古典、慶安太平記『鉄誠道人(てっせいどうじん)』


            講談二席はどちらも大好きな噺。

            ナイツの漫才、松之丞さんを絡めてのトークも楽しく、期待を上回る満足感だった。


            終演後にはCD購入者限定のサイン会。

            実は書いてもらいたい文言があった。タワレコ亭だからこその文言を。

            いよいよそれを書いてもらえる、と心躍る気持ちを抑え、サイン会の行列に並ぶ。


            行列も前方にあと5人まで迫ると、松之丞さんとお客さんの話している内容が少し聞こえてくる。


            「どこで知っていただいたんですか?」


            とお客さん一人ひとりに聞いている松之丞さん。

            ある人はラジオ、またある人は渋谷らくご、またある人は寄席と答えている。


            僕は、「2015年1月の渋谷らくごです」としっかり受け答えできるよう頭の中で唱え、いざ自分の番がきた。

            「よ、よろしくお願いします」


            すると松之丞さん、「どこで知っていただいたんですか?」

            と僕には聞かず、こう言った。




















            「……マッシュさんですよね?」














            ええええええええええええええええ
            ??!









            バッ











            バレてるゥゥゥッゥぅうぅぅうぅぅぅぅうぅ












            いや、「バレてる」は適切ではない。

            正確には「覚えてくれていた」だ。




            それは昨年、2016年の芸協らくごまつりでのことである。

            松之丞さんにサインをお願いした時のこと。

            「松之丞さんのツイッターも楽しくて、よく見てます」

            と伝えたところ、アカウント名を聞かれたので伝えると、

            ああ、マッシュさんですか、分かります、と答えた松之丞さん。


            思い起こせば2015年1月の渋谷らくごでの高座に衝撃を受けた僕は

            松之丞さんのツイッターアカウントをすぐにフォローして、

            「とても楽しい一席でした! 最高でした!」と興奮をそのままぶつけるような感想を送ったのだった。

            すると丁寧な返信がきて感激したのを覚えている。


            また、松之丞さんの姉弟子である神田鯉栄さんの真打披露興行のチケットをツイッターを通じで1枚購入したい旨を伝え、池袋演芸場の前で手売りしてもらったこともあった。

            (今考えると、池袋の路上で男二人が言葉少なに現金のやりとりをしていたので警官が通ったら職務質問されかねない状況だったと思う)


            こういった背景はあるものの、思いがけない一言に鳩が豆鉄砲食ったかのごとく動揺した僕だったが、ここで怯んではいけない、と、書いてもらいたい文言をお願いした。


            それがこちらである。









            言うまでもなく、タワーレコードのキャッチコピーである『No music, No life』のパロディだ。


            「ノーコウダン、ノーライフ」って書いて欲しいんですけど、、とリクエストすると、

            松之丞さんは「ふふっ」と笑ったあと、嫌な顔一つせず丁寧に書いてくれた。


            いろいろ話しもしたかった。

            上野広小路亭で小銭じゃりじゃりジジイが出現した日、僕客席にいたんですよ、とか。

            『問わず語りの松之丞』(ラジオ)で一度メール読んでもらって嬉しかったです、とか。

            しかし、本人を前にして緊張もあり、また、サイン会の行列はまだまだうしろまで続いている状況もあるため、手短に済ませなければならない。


            「あのぅ……。慶安太平記、すごく好きなので今日は嬉しかったです」


            とだけ伝えると「そうですか。ありがとうございます」と応えてくれて僕はその場を後にした。


            まさか自分の顔と名前を覚えてくれているとは思わず、驚き、嬉しくもあり、なんだか恥ずかしくもあったが、
            兎にも角にもミッションは遂行できた。


            帰宅後、改めてCDを取り出すと、重大な事実に気がついた。



            こ、これ、松之丞さん……

















            サイン入ってねーーーーーーじゃん!!







            そうなのだ。

            「神田松之丞」
            とサインがなければ誰が書いたか分かりゃしない。

            なんなら自分で書いて自作自演したと疑われても仕方なし、証明する術もない。


            だが、しかし。

            本来サインとは、直接本人に対面して書いてもらったという事実、思い出が嬉しいのであって、
            他人に見せびらかして自慢するためのものではない。


            だから、これが本当に神田松之丞さんが書いたものなのかどうかは、
            自分さえ分かっていればいいのだ。

            たとえ松之丞さんが忘れても、僕は一生忘れない。

            このCDを見ればいつでもこの日のことを思い出せる。

            それでいいんだと思う。
















            0

              こんな僕にも彼女がいます

              こんな僕にも彼女がいます。

              この前、彼女から


              「あのさ、次の日曜日、うちに誰もいないの。

               遊びに来ない?」



              と誘われました。

              嬉しかったです。


              彼女のうちへ行きました。


              (ピンポーン)


              ……?


              (ピンポンピンポーン)


              ……




















              本当に誰も居ませんでした。








              明るく陽気にいきましょう♪

              by ぴろき
              0

                鶏とかけまして

                僭越ながら、わたくしの投稿したなぞかけが、
                東京かわら版2月号に掲載されました。




                東京かわら版は毎年1月号に『新春お楽しみ演芸クイズ』があり、
                その中のおまけ問題になぞかけがあります。

                東京かわら版を買い始めて二度目の1月号。

                前年は残念ながら不採用だったので、
                見事リベンジを達成することができました。

                今年、2017年のお題は『鶏(または酉)』


                整いました。

                今年は完全に整いました。


                それでは、採用された渾身の超名作なぞかけをご覧下さい。




                とかけまして









                中学生男子がファーストキスをするところ


                ととく










                その心は・・・
















                口がとんがってます











                (どん!)







                来年もまた採用されるよう、日々精進して参ります。




                0

                  マッシュ寄席伝 〜奇跡の寄席〜

                  ▪前回のブログ
                  マッシュ寄席伝 〜マッシュの入場〜


                  皆の前に立つと、不思議と緊張感もなく、

                  ほぼ、考えた通りのあいさつができた。

                  さっきまであれほどそわそわ、ドキドキしていたのが嘘のように。


                  あいさつの様子を撮影してもらい、後で見返してみたが、

                  細かいセリフが飛んでいたり、

                  「えー」とか「あー」とか、やや気になるところがあったものの、

                  途中で絶句することもなく、

                  大きく噛むところもなく、

                  自分なりのはっきりとした声であいさつができた。


                  何より、ウケた。

                  こんなにウケるとは思っていなかった。

                  拍手喝采の中、自分の席に戻る。

                  しばらくは胸の高鳴りが収まらなかったぐらいだ。


                  そして、いよいよ、落語である。

                  まずは、橘家門朗(たちばなや もんろう)さんが上がった。

                  ネタは『元犬』

                  正直言って、前半はまだ席亭あいさつの高揚感で落語が頭に入って来なかった。

                  が、前座さんとは思えぬ、しっかりした一席。

                  犬から人間になった「シロ」がチンチンをやるシーンがあるが、

                  三度もチンチンをする『元犬』を初めて聴いた。楽しい。


                  続いて、二つ目、入船亭小辰(いりふねてい こたつ)さん。


                  「今日呼んでくれたマッシュさんは、

                   『シブラク』で私のことを知ってくれたらしいですね」



                  と、マクラで僕のことに触れてくれた。

                  実は会場準備をサポートしてくれた三遊亭金八師匠が、

                  「なぜ、この三人を選んだのか?」と事前に質問してくれていた。

                  噺家もきっと「なぜ自分なんだろう」と思い、

                  呼ばれた理由を知りたがっているだろうから、と。

                  「シブラク(渋谷らくご)がきっかけで好きになったんです」

                  その話を出演者に伝えてくれていたのだ。

                  ナイス金八、である。


                  小辰さんは、こう続けた。


                  「『シブラク』は渋谷のユーロスペースという場所でやってますが、

                   あの辺り、やたらラブホテルが周りに多いんですよね。


                   ……きっと、行ってるんでしょうね、マッシュさんは」



                  まさかのこのイジリ。

                  いや、うれしいけど。恥ずかしくて思わず下を向いてしまった。

                  ネタは『転宅』だった。

                  大好きな噺。

                  小辰さんの演る泥棒の間抜けさ、

                  泥棒に入られた奥さんの肝の据わった感じ、

                  楽し過ぎる。


                  そして、いよいよ真打ち登場、

                  隅田川馬石(すみだがわ ばせき)師匠。


                  実は、馬石師匠が何をやってくれるのか、期待と不安が半々だった。

                  たとえクイズで優勝したかも知れないが、少人数のお客さんの前で、

                  別に大ネタをやる義務はない。

                  何をやるのかは自由だ。

                  トリだからって、軽いネタをさっとやって終わるかもしれない。


                  この日、馬席師匠はこの後、浅草演芸ホールで夜席トリが入っていた。

                  はるかにそっちの方が大事な仕事だ。


                  ドキドキしながらマクラを聞く。

                  道具屋の話しをふった。

                  そして、注目のネタは、何と何と『火焔太鼓』

                  大ネタ中の大ネタである。

                  トリとして、大ネタをかけてくれた。

                  それだけでも嬉しかったが、もう熱演も熱演。

                  場内は爆笑に包まれ、馬石師匠もそれに応えるかのように、

                  ノリノリで演ってくれた。


                  「半鐘はいけないよ、オジャンになるから」


                  サゲを言い終えると同時に大きな拍手。

                  最高だった。


                  元犬

                  転宅

                  火焔太鼓


                  この三席は一生忘れない。


                  終演後には皆で記念撮影。

                  噺家三名で。

                  希望者全員で。

                  噺家三名と僕を含めた4ショットで。

                  記念撮影タイムもたっぷり。

                  嬉しい想定外。


                  さらに、打ち上げ。

                  予定より多く参加してくれ、楽しくおしゃべりができた。

                  席亭あいさつから落語、そして打ち上げまで。

                  とにかく全てが楽しく、全てがうまくいった。怖いぐらいに。


                  奇跡だ。

                  奇跡としか言いようがない。

                  熱い鼓動で涙が止まらない。


                  I’m listening to the RAKUGO,

                  All by my self.

                  壊れゆく No,no,no,brother.

                  奇跡の寄席〜〜〜



                  こうして幕を閉じた、マッシュ寄席。

                  9月4日の謝楽祭、黒門亭クイズ王で優勝したその日から、

                  日程、出演者を決め、

                  お客さんを集め、

                  専用のツイッターアカウントを作り、

                  チラシを作り、

                  席亭あいさつを練習した。

                  さまざまな準備が報われた。



                  マッシュ寄席が開催された11月6日を持ちまして、

                  わたくしは席亭を卒業いたしましたが……










                  我がマッシュ寄席は永久に不滅です!



                  ご来場いただいた方々、

                  出演者のお三方、

                  関係者の方々、

                  本当にありがとうございました。







                  【おまけ】
                  席亭あいさつ(音声のみ)






                  0

                    マッシュ寄席伝 〜マッシュの入場〜




                    時は西暦2016年。

                    平成は二十八年の晩秋、十一月の六日の出来事でございます。


                    めがねをかけた冴えない一人の男が席亭となり、

                    落語会を開くという物語。

                    「マッシュ」の名乗るこの男。


                    歳の頃なら三十五、六。

                    中肉中背を絵に書いたような優男でございます。 

                    なぜこの男が落語会を開くことになったのか。

                    詳しくはこちら

                    ご覧いただくことといたしまして、

                    本日は、その当日の模様をお聞き頂きたいという次第であります。


                    所は上野広小路。

                    落語協会の二階を借りて落語会を開こうという。

                    男は、落語会はもちろん、

                    人を集めて会を催す経験も皆無でありましたから、

                    不安で仕方がありません。


                    ツイッターでお客さんを集めてみたものの。


                    みんな、来るだろうか。

                    遅刻は、しないだろうか。

                    進行は、うまくいくのだろうか。



                    さまざまな不安がよぎる中、

                    一番の心配事は『席亭のあいさつ』でございました。


                    この男、子供の頃から引っ込み思案の性分で、

                    人前に出ることが大の苦手。

                    すでにいい歳、大の大人にも関わらず、

                    人前で話しをした経験がございません。

                    勇気の無さも手伝って、

                    そういった機会から逃げてきたのでございましょう。


                    思い出すのは小学校4年生の頃。

                    冗談半分で学級委員に推薦されてしまったその男は、

                    涙を流して「ぼぐはやりだぐない」とぐずって必死に訴えてまで

                    その推薦を取り下げたこともあったとかなかったとか。


                    そんなノミの心臓の持ち主、小心者の男が一念発起。

                    自分が主催する落語会。

                    客席のほとんどが知り合いの方ならば、

                    簡単なあいさつぐらいできるかもしれない。

                    スピーチの練習と思ってやってみよう。


                    なぜか珍しく前向きに考えて、

                    誰が頼んだわけでもない中、

                    「落語の前に、席亭あいさつをします」

                    と事前に告知をしたのでございます。


                    この男、文章を書くのは嫌いではなく、話す内容はすぐに決定。

                    あとはしっかり覚えて話すだけ。

                    とにかく稽古しかないと思い、

                    風呂場や姿見の前で何度も何度も

                    考えたあいさつ文を

                    繰り返しブツブツつぶやいて覚えたのでございます。


                    ところが、いくら口に出しても不安は消えることがなく。



                    お客さんの反応がなかったらどうしよう

                    頭が真っ白になって絶句したらどうしよう

                    グダグダのあいさつになったらどうしよう


                    落語会前日になった段階でも、

                    席亭あいさつなんかやめてしまうおうか、と

                    悩みに悩んだほどでございました。


                    自分で勝手にやろうと言い出しただけ。

                    あいさつなんて、やらなくても誰も文句はないだろう。

                    何より、主役は噺家さんだ。

                    みなさんは落語を聞きに来るのだから。


                    しかし、ここで逃げたら一生できない、と、再び前を向き直し、

                    さらに稽古を重ね、いよいよ迎えた落語会、

                    名付けて『マッシュ寄席』(パパン!)


                    当日、はっぴ姿で出迎えてくれ、

                    落語会の準備から片付けまでをサポートしてくださったのは、

                    三遊亭金八師匠。


                    後日わかったことでございますが、金八師匠は黒門亭委員で、

                    たまたまその日当番だったために、

                    お手伝いをしてくださったとのこと。


                    会の進行についての助言や、

                    制作した『マッシュ寄席』のチラシを

                    会場内外に貼ってくださったのでありました。


                    しかし、このチラシを見た金八師匠から

                    衝撃の一言が。



                    これ、出演者さぁ・・・







                    「かな文(ぶん)」って書いてあるけど、




                    今日、門朗(もんろう)だよ?










                    えっ







                    出演者の希望。

                    前座、二つ目、真打を一人ずつ。


                    前座さんは

                    「『橘家かな文』さんか、『橘家門朗さん』を希望」

                    とメールで伝えてありました。


                    そして返信が来た出演者決定の内容には

                    まちがいなく「かな文」と記載があり。


                    その後、出演者が変更になったという話は出ておりません。


                    お二人とも三代目橘家文蔵師匠のお弟子さんであり、

                    もちろん、門朗さんでもなんの文句もなく、

                    大変嬉しいのでございますが、

                    問題は、

                    席亭あいさつで出演者を紹介をする予定があったことでございます。


                    もともとしゃべりが大の苦手な男に、

                    果たして急な変更点をうまく修正できるのだろうか。


                    門朗だけに、

                    とんだププッピドゥなハプニング発生となってしまいました。



                    いよいよ開演まで30分を切り、

                    徐々に会場内のお客さんが増えてまいりました。

                    ざわざわ、と、ざわつく場内。

                    自分を除いて、客席には28名が来場予定。

                    言葉にすると少人数に思えましたが、

                    所狭しとそれぐらいの人数が集まると、

                    それなりの威圧感、大人数に感じられてくるのでございます。


                    次第に緊張が高まってくる中、

                    慌ただしく受付を行っている背後から、

                    金八師匠の声が聞こえてまいりました。


                    振り返って前方を見ると、金八師匠が高座の横に立ち、

                    勝手に落語会の注意事項を説明しているではありませんか。



                    携帯電話の電源をお切りください

                    公演中の撮影録音はお控えください



                    これが、第二の誤算。


                    言わずもがな、注意事項の説明

                    繰り返し稽古したあいさつの文面に

                    盛り込まれてあったからでございます。





                    それなんで言っちゃうんだよ・・・


                    金八・・・









                    このバカチンがぁぁぁぁぁーーーーーーー








                    心の中でこう叫んでも後の祭り。

                    まさに、暮れなずむ街の光と影の中状態。

                    愛するあなたへ贈る言葉もございません。


                    精神が乱れる中で、バタバタと受付をこなし、

                    時は刻一刻と迫ってくるのであります。


                    お客さんがあと二人で満席、というところで、

                    ついに。

                    ついに時は来た。


                    時計の針は午後六時を回った。


                    金八先生から声がかかり、

                    前へ来るように呼ばれたのであります。

                    つかつかつかっと前へ出る席亭、マッシュ。


                    ・出演者の変更

                    ・注意事項の説明のカット




                    あいさつで、この二点の修正が効くのか。

                    そもそも、人前できちんと話ができるのか。

                    その後、落語会は一体どうなるのか。




                    物語はここから面白くなってくるところでございますが、



                    なんとなんとぉぉーーーーー!!






                    (パパン!)


















                    文字数がいっぱいいっぱいッ!!





                    この続きはまたいつの日か申し上げることといたしまして、

                    本日は、『マッシュ寄席伝』のうち、

                    『マッシュの入場』の一席で

                    お後と交代でございます。


                    0


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                      ついったー

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